第73回
朝日広告賞 入賞作品一覧
「広告主参加・デジタル連携の部」の最高賞は、講談社の広告｢スキップとローファーと能登｣。講談社は、能登半島地震の被災地復興を支援するため、石川県奥能登出身の高校生が主人公の漫画「スキップとローファー」の特設サイトを開設。サイトを訪問して第１話を読むことで、１人につき100円が石川県に寄付される仕組みを構築し、この施策について2024年12月23日付朝日新聞朝刊で告知。特設サイトは2025年1月22日までの期間限定で、目標人数だった10万人を超える10万7149人が参加。同社は寄付金の上限としていた1,000万円を石川県の義援金口座に寄付した。
朝日広告賞
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コンセプトシート
賞名 朝日広告賞 広告主 講談社 タイトル スキップとローファーと能登 掲載日 ［1］2024年12月23日付 刊別 ［1］朝刊 段数 ［1］15段 企画 博報堂 制作 スパイス、GROVE - 審査委員一同
- SNSなどでもかなり話題となっていた。意義のある取り組み。
準朝日広告賞
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Spotify連携
賞名 準朝日広告賞 広告主 サントリーホールディングス タイトル 海薫るハイボールで、会いましょう。 掲載日 ［1］2024年12月3日付 刊別 ［1］朝刊 段数 ［1］15段 企画 Writing & Design、電通 制作 ピクス、ジェ・シー・スパーク - 石戸奈々子氏
- 新聞紙面のQRコードを読み込むと、Spotifyで「架空のバーAoで流れる『碧Ao MUSIC SELECT』」が聴ける仕掛け。デジタルを強調せずに自然な形で日常生活にデジタルを溶け込ませている。
- 辻󠄀愛沙子氏
- こうしたキャンペーンの媒体費を振り分ける場合、通常は「Xに誘導しよう」「TikTokでダンスのキャンペーンをやろう」といったケースが多いが、それだけだとどこか味気なく物質的なものが不足していると感じていた。この広告は「上質なお酒」というコンテクストのもと、新聞という物質的なものを活用し、ターゲットの上の世代も巻き込める仕掛けにしたところがすばらしい。
- 箭内道彦氏
- 実際にプレイリストを聴いてみたら、ハイボールを飲みたくなった。Spotifyに遷移させることで、CMほどお金をかけることなく広告が名曲を纏うことができる。いいアイデア。
優秀賞
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コンセプトシート
賞名 優秀賞 広告主 味の素 タイトル フードロスラドリル 掲載日 ［1］2025年3月24日付 刊別 ［1］朝刊 段数 ［1］45段 企画・制作 博報堂 制作 東京アドデザイナース、白組、テー・オー・ダブリュー、クラウドサーカス - 米澤香子氏
- フードロス問題の解決に取り組む味の素が、家庭ゴミから生まれた怪獣「フードロスラ」の撃退方法を知るための「フードロスラドリル」を新聞紙上で展開。紙面のQRコードを読み取ると、ARでフードロスラの大きさを体感できたり、余った食材を使った料理のレシピを検索できたりする仕掛け。味の素は昨年もグランプリと優秀賞を受賞した。が、フードロスラの企画はさらに新聞×デジタルの意味が増している。
- 石戸奈々子氏
- 新聞×デジタルを明確に意識して綿密に設計し、コストもかけている。チャレンジを続ける姿勢がすばらしい。
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賞名 優秀賞 広告主 サントリーホールディングス タイトル サントリー天然水×ハローキティ「水と友だちになろう」 掲載日 ［1］2024年8月1日付 刊別 ［1］朝刊 段数 ［1］15段 企画・制作 電通 - 川口清勝氏
- 20年後にこの新聞紙面をサントリーに送ると、未来の天然水と交換してくれるという企画。SNSでの広がりを想定したうえでの新聞広告ということで、デジタル連携の部で評価した。
- 箭内道彦氏
- 「今日降った雨や雪が地下水になるのは20年先」という発想から「20年後に交換」と設定したところが面白い。
- 米澤香子氏
- 新聞という保存できる媒体に“交換チケット”の役割を担わせた企画。キャンペーンの中で新聞の役割がとても際立っている。
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